20代の若い世代の中には、「とにかく安定した仕事に就いて、安心したい」と考える方もいるのではないでしょうか。その希望を叶えるためには、給料や待遇、仕事内容のみならず、将来性も重視しなければなりません。数ある職業の中でも、介護職は将来性が高い仕事として注目を集めています。高齢化社会が急速に進む日本では、介護サービスの需要はますます高まることが見込まれ、介護関連の求人は巷に溢れかえっています。
実際のところ、介護現場の多くは慢性的な人手不足に悩まされており、全国的に安定した雇用が見込めます。一度、介護の仕事を辞めてしまっても、再び同じ業界の仕事に就くことは難しくないでしょう。そんな中、介護士の激務についていけず、辞めてしまう方がいるのも事実です。仕事柄、精神力と体力を使うため、職員には心身のタフさが求められます。
しかし、こうした懸念点は、今後改善されていく可能性が高いです。その理由として挙げられるのが、介護業界で進むICT化です。ICTとは情報通信技術のことを指し、ICT機器の導入により、介護業務がシンプルかつ容易なものに変化してきています。たとえば、介護記録システムの導入により、介護記録の作成時間が短縮され、情報共有の迅速化やケアの質の向上に良い影響が及んでいます。
また、見守りシステムやセンサーなどの導入も推進されており、転倒や徘徊などの事故を人以外のシステムで未然に防いでいます。そのほか、職員の腰痛対策として、移動・移乗介助をサポートするアシストスーツを取り入れる施設も増えています。これにより、人を持ち上げて移動させる動作を楽にこなすことができるでしょう。ICT化によって、職員の負担軽減が実現すれば、介護職はもっと働きやすい業種になっていくことが予想されます。